マンガ感想文

【好き】の熱量に年齢は関係ない『メタモルフォーゼの縁側』・感想レビュー

『メタモルフォーゼの縁側』

 

漫画の感想・レビューです。
先日立ち寄った本屋で購入したのが、こちら、『メタモルフォーゼの縁側』鶴田香央理・著。

『メタモルフォーゼの縁側』2巻表紙
BLをきっかけに、老婦人の雪さんと、女子高生のうららちゃんが友達?になるお話。

 

ストーリーの概要を聞くだけで、なんか興味ひかれますよね。BLきっかけって、どんなだよ、とか。おばあちゃんがBL?とか。

 

1巻がまるまる立ち読み用に置いてある太っ腹な書店だったんですけど、全部読んだ後、2巻だけ購入して帰ってきました。(なんかヤクザな買い方ですかね、すいません…)

自分の【好き】に忠実でいる事が、幸せである

主人公のひとり、老婦人の雪さんがBL漫画を手にするきっかけとなったのは、本来のお目当てだったコーヒーショップが閉店していて、ふらりと入った本屋です。

 

『きれいな絵…』と手に取った漫画が、たまたまBLだったんですね。

 

で、もうひとりの主人公・うららちゃんは、その本屋でアルバイトをしています。

 

BLに対して『恥ずかしい』『うしろめたい』等の固定観念ゼロの雪さんが、ただ『この漫画の続きを読みたい』という欲望に忠実に行動しているのが清清しいです。

在庫がないと知って躊躇なく取り寄せをお願いしちゃいます。カッコイイ…。

 

私、若い頃BLにはまったけど、やっぱ恥ずかしかったですよ、レジに持っていくの…。エロ本をレジに持っていくのが恥ずかしいっていう男子の気持ちがよく分かりました(どーでもいい。

 

そんな感じで、ひょんな事から知り合った二人ですが、BLという共通カードがあるからといって、即仲良し!ではありません。

うららちゃんの、ちょっと人見知りで自己評価の低い性格も手伝って、距離は少しづつ、縮まっていく感じです。

 

その速度がリアリティがあって、私は好きですね。

 

雪さんの一貫して『好きなものは好き!』ってスタンス、本当にステキです。周りにどう見られるかなんて一切考えていません。そういう概念がないせいなんですけど。

よけいな事を考えないだけで、こんなにも人は幸せにひたれるんだなーって、ね。うん、なんか、いいなあ…って。思いました。

青春模様がまぶしい

うららちゃんの青春っぷりが個人的にまぶしいです。

恋やきれいな女の子に感じる劣等感や、自分でもよく理解できない感情…。

 

ああ、こういうの懐かしい…!って大人は思い出してキュンキュンし、同世代の読者はわかるー!的な共感をし(たぶん)…。

 

そして2巻のラストでうららちゃんに大きな転機(になると思う)が訪れます。3巻、めっちゃ楽しみ…。

『メタモルフォーゼの縁側』漫画のポテンシャルを再確認

日本の漫画って、もうストーリーや設定があらかた出尽くして、あとはそれらの素材をどう組み合わせるか、どう料理するかが作者の腕の見せ所。…みたいに言われていた時があったんですよ。

それくら日本の漫画はすごいって意味なんですけど。

 

でも、出尽くしたどころか更にどんどん新しい切り口の漫画が毎年でてきますよね。

 

この『メタモルフォーゼの縁側』もそう。

 

【BL×おばあちゃん×女子高生】…。

 

作者の鶴谷さんが何がきっかけでこんなキャッチーな組み合わせを思いついたのか、すごい気になります。

おばあちゃんが主人公なんて、少なくとも20年前は考えられなかったです。ババアの漫画なんて、誰が読むんだよ、的な。

 

今はそれがヒットしちゃうわけですもんね。

あ、関係ないけど、この『メタモルフォーゼの縁側』絶対メディア化すると思います。個人的には実写映画化とか良いな…。